Lifestyle Disease Treatment 生活習慣病(血圧・脂質・尿酸)外来
当院の生活習慣病診療について
当院では、内分泌代謝科専門医による診療を行っており、一人ひとりに最適な治療を提供しています。
また、管理栄養士が在籍しており、食生活のサポートを通じて、無理なく継続できる健康管理をサポートいたします。さらに、動脈硬化の検査も実施しており、生活習慣病によるリスクの早期発見・予防に努めています。
生活習慣病とは?
「生活習慣病」とは、食事・運動・飲酒・喫煙などの生活習慣が発症に影響する病気の総称です。代表的な疾患には、以下のようなものがあります。
- 2型糖尿病 (血糖値の異常)
- 高血圧症 (血圧の上昇)
- 脂質異常症(高脂血症) (コレステロール・中性脂肪の異常)
- 高尿酸血症 (尿酸値の異常・痛風の原因)
これらの疾患を放置すると、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる病気のリスクが高まります。
当院では、専門医・管理栄養士・検査体制を整え、生活習慣病の予防・治療をサポートしております。健康管理について気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
高血圧症
血圧が130/80 mmHg以上の方はご相談ください。
高血圧症とは、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続くことを指します。血圧は、緊張やストレスで一時的に上昇し、リラックスすると低くなることがあります。そのため、一度の測定結果だけで判断するのではなく、継続的に高い状態が続いているかが重要です。
高血圧の診断基準
- 診察室血圧:140/90 mmHg 以上
- 家庭血圧:135/85 mmHg 以上
この基準を超える場合、高血圧と診断され、治療が必要となる可能性があります。
高血圧は初期の段階では自覚症状がほとんどありません。しかし、血管に強い圧力がかかり続けることで、頭痛、充血、めまい、動悸などの症状が現れることがあります。さらに放置すると、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳血管障害、腎不全などの深刻な病気を引き起こすリスクが高まります。
高血圧の原因
高血圧の約95%は、特定の原因が分からない 「本態性高血圧」 ですが、以下の生活習慣の乱れが大きく影響します。
主な原因
- 塩分の過剰摂取
- 喫煙・過度な飲酒
- 運動不足・肥満
- ストレスの蓄積
また、ホルモン異常や腎臓の病気が原因で起こる 「二次性高血圧」 もあります。この場合、原因となる疾患を治療することで血圧が改善することがあります。
高血圧症の治療
本態性高血圧の治療では、まず生活習慣の見直しが重要です。
当院では、塩分摂取・飲酒・運動習慣などを丁寧に伺い、一人ひとりに合ったアドバイスを行います。必要に応じて、管理栄養士による栄養指導や運動指導を実施し、無理なく継続できる改善策をご提案いたします。
また、生活習慣の見直しだけでは血圧が十分に下がらない場合、薬物治療が必要になることがあります。血圧が基準値まで下がると、自己判断でお薬を中止してしまう方もいらっしゃいますが、治療を継続しないと高血圧が進行し、動脈硬化や重大な疾患のリスクが高まる可能性があります。必ず医師の指示に従い、適切な治療を継続するようにしましょう。
高血圧の管理には、継続的な治療と生活習慣の改善が大切です。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
脂質異常症
以下のいずれかに当てはまる方は、ご相談ください。
- 健康診断でコレステロールや中性脂肪の項目で要精査
- 肥満気味である
- ファーストフードなどの脂っこい食べ物を食べる機会が多い
- 身内に脳梗塞や心筋梗塞になった方がいる 等
脂質異常症は、初期の段階では自覚症状がほとんどありません。 しかし、放置すると血液中の脂質が血管の内側に蓄積し、動脈硬化の進行を加速させてしまいます。その結果、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こし、命に関わる可能性もあります。
こうしたリスクを軽減するためには、定期的な健康診断が重要です。健診で中性脂肪やコレステロールの異常が見つかった場合は、早めに医療機関を受診し、適切な対応を行うことが大切です。
当院では、頸動脈エコー(プラークの有無を確認する検査)やCAVI(血管の硬さや血管年齢を測定する検査)を実施し、患者様の状態を詳しく評価した上で、最適な治療方法をご提案いたします。お気軽にご相談ください。
脂質異常症の診断基準
- 高LDLコレステロール血症:140mg/dl 以上
- 低HDLコレステロール血症:40mg/dl 未満
- 高TG血症:(空腹時)150mg/dl 以上、(随時)175mg/dl 以上
- 高non-HDLコレステロール血症:170mg/dl 以上
脂質異常症の原因
脂質異常症の原因は**「原発性」と「続発性」**に分けられます。
1原発性脂質異常症
主に遺伝的要因が関与し、家族に同じ疾患の方がいる場合、発症リスクが高まります。
2続発性脂質異常症
生活習慣や他の病気が原因となるものです。高脂肪・高糖質の食事、運動不足、肥満、喫煙・飲酒などが影響し、糖尿病や甲状腺疾患、腎疾患などの病気によっても引き起こされることがあります。
脂質異常症の治療
脂質異常症の治療は、生活習慣の改善と必要に応じた薬物療法が基本となります。
1生活習慣の改善
バランスの取れた食事や適度な運動を取り入れ、脂質・糖質の摂取を抑え、適正体重を維持することが大切です。また、禁煙・節酒も動脈硬化のリスクを下げるために重要です。
2薬物療法
生活習慣の見直しだけでは血中脂質の改善が難しい場合、お薬を用いた治療を行います。患者様の状態に合わせて、適切な薬を選択し、副作用にも配慮しながら治療を進めます。
高尿酸血症
尿酸値が7.0mg/dL以上の方は、ご相談ください。
高尿酸血症とは、血液中の尿酸が過剰に蓄積する状態です。尿酸が多くなると、針状の尿酸塩結晶が形成され、関節や組織に蓄積します。これが炎症を引き起こすと、激しい痛みを伴う痛風発作が発生します。特に足の親指の付け根に突然の強い痛みが起こるケースが多いですが、その他の関節にも影響を及ぼすことがあります。
さらに、高尿酸血症は痛風発作だけでなく、腎障害や動脈硬化、心血管疾患のリスクを高めることが知られています。早めの診断と適切な治療が重要です。当院では、患者様の生活習慣や体質に合わせた治療やアドバイスを行っています。気になる方は、お気軽にご相談ください。
高尿酸血症の原因
高尿酸血症は、体内で尿酸が過剰に生成される場合や、尿酸の排出がうまくいかない場合に起こります。主な原因は以下のとおりです。
主な原因
- プリン体の過剰摂取(ビール・内臓類・魚卵などの摂取過多)
- アルコールの影響(尿酸の排出を妨げ、体内での生成を促進)
- 肥満・運動不足(代謝異常を引き起こし、尿酸値が上昇)
- 腎機能の低下(尿酸の排出が低下)
- 遺伝的要因(家族に高尿酸血症の方がいる場合、発症リスクが高まる)
高尿酸血症の治療
高尿酸血症の治療は、生活習慣の改善と必要に応じた薬物療法を組み合わせて行います。
1生活習慣の改善
- 食事の見直し:プリン体を多く含む食品(ビール・内臓類・魚卵など)を控え、バランスの良い食事を心がけましょう。
- 水分摂取:尿酸の排出を促すために、こまめな水分補給が大切です。
- 適度な運動:無理のない範囲で運動し、肥満を防ぐことが尿酸値のコントロールにつながります。
- アルコール制限:特にビールや焼酎は尿酸値を上げやすいため、摂取を控えめにしましょう。
2薬物療法
生活習慣の改善だけでは尿酸値が下がらない場合、尿酸の生成を抑える薬や排出を促す薬を使用します。痛風発作を繰り返す方や合併症リスクが高い方は、医師の判断のもと適切な治療を行います。
また当院には管理栄養士が複数名在籍しており、外来での栄養指導が可能です。医師と一緒に、皆様のライフスタイルに合わせた食事や運動のアドバイスをさせていただきますので、ご希望の方はお気軽にご相談ください。
★栄養指導とはの項目については栄養士さんにお願いします