大腸カメラ
潰瘍性大腸炎の初期症状と大腸カメラ検査|八千代市の消化器専門クリニック
「血の混じった便が出た」「下痢と腹痛が何週間も続いている」——そんな症状が繰り返されるとき、潰瘍性大腸炎という病気が原因である可能性があります。潰瘍性大腸炎は、適切な診断と治療を行えば症状をコントロールできる病気ですが、放置すると症状が悪化したり、大腸がんのリスクが高まることも知られています。
この記事では、潰瘍性大腸炎の初期症状から大腸カメラ(大腸内視鏡検査)による診断の流れ、検査費用の目安まで、消化器専門医の視点でわかりやすく解説します。「もしかして自分もそうかも?」と感じている方にこそ、ぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。
- ✅ 潰瘍性大腸炎の初期症状と見逃しやすいサインがわかる
- ✅ 大腸カメラが診断に欠かせない理由と検査の流れがわかる
- ✅ 治療の方向性と日常生活での付き合い方がわかる
- ▸ 潰瘍性大腸炎とは?まず基本を知っておきましょう
- ◦ 大腸の粘膜に炎症が起きる病気です
- ◦ よくある誤解:「単なる過敏性腸症候群では?」
- ◦ 再燃・寛解を繰り返す慢性疾患
- ▸ 潰瘍性大腸炎の初期症状|見逃しやすいサインとは
- ◦ 最も多い初期症状:血便・粘血便
- ◦ 下痢・頻便・腹痛が重なるとき
- ◦ 全身症状にも注意が必要です
- ▸ 診断に大腸カメラが必要な理由と検査の流れ
- ◦ 大腸カメラでしかわからないことがあります
- ◦ 大腸カメラ検査の流れ(検査当日まで)
- ◦ 大腸カメラ検査の費用目安(保険診療3割負担)
- ▸ 潰瘍性大腸炎の治療と日常生活での付き合い方
- ◦ 治療の基本的な方向性
- ◦ 食事・生活習慣で意識したいポイント
- ◦ 難病医療費助成制度の活用を
- ▸ 浜野胃腸科外科医院の大腸カメラ検査へのこだわり
- ▸ 潰瘍性大腸炎に関するよくある質問
- ◦ 📋 この記事のまとめ
- ◦ 血便・下痢・腹痛が続いていませんか?
潰瘍性大腸炎とは?まず基本を知っておきましょう
大腸の粘膜に炎症が起きる病気です
潰瘍性大腸炎(UC)は、大腸の内側を覆う粘膜に慢性的な炎症が生じ、潰瘍(ただれ)ができる病気です。炎症性腸疾患(IBD)の一種であり、国が指定する難病にも分類されています。完全に原因が解明されているわけではありませんが、免疫機能の異常が腸の粘膜を傷つけることが関係していると考えられています。
日本での患者数は年々増加しており、現在は約22万人以上(厚生労働省の特定医療費受給者証所持者数より)が診断を受けているとされています。かつては欧米に多い病気とされていましたが、食生活の欧米化などを背景に日本でも急増しており、20〜30代の若い世代に発症しやすいという特徴があります。
よくある誤解:「単なる過敏性腸症候群では?」
下痢や腹痛が続くと「ストレスによる過敏性腸症候群(IBS)だろう」と自己判断してしまう方が少なくありません。しかし、血便や粘血便が見られる場合は過敏性腸症候群ではなく、潰瘍性大腸炎の可能性が高まります。過敏性腸症候群では粘膜の炎症や出血は起こらないため、血便が出た際は必ず専門医への受診が必要です。自己判断で市販の整腸剤や下痢止めを使い続けることで、診断が遅れるケースもあります。
再燃・寛解を繰り返す慢性疾患
潰瘍性大腸炎は、症状が落ち着く「寛解期」と症状が強く出る「再燃期(活動期)」を繰り返す慢性疾患です。寛解期には症状がほとんどなく普通の生活が送れますが、再燃すると血便・下痢・腹痛が強くなります。長期間にわたって炎症が続くと大腸がんへの進展リスクが高まるため、寛解期であっても定期的な大腸カメラ検査によるフォローアップが推奨されています。
潰瘍性大腸炎の初期症状|見逃しやすいサインとは
最も多い初期症状:血便・粘血便
潰瘍性大腸炎の初期症状として最も特徴的なのが、血便または粘血便(粘液と血液が混じった便)です。鮮血が便に混じっていたり、便器やトイレットペーパーに血が付着したりします。「痔だろう」と思って放置してしまう方も多いのですが、粘液が混じる場合や腹痛を伴う場合は消化器専門医への相談が大切です。
痔と潰瘍性大腸炎の血便の違いとして、痔の場合は排便後に鮮血が出ることが多く、腸の中からの出血(潰瘍性大腸炎)では便に血液がなじんでいることが多い傾向があります。ただし見た目だけでは判断が難しいため、血便が続く場合は内視鏡検査による確認が勧められます。
下痢・頻便・腹痛が重なるとき
初期の段階では、1日3〜4回程度の軟便や下痢から始まることが多く、症状が進むにつれて排便回数が増えていく傾向があります。重症化すると1日10回以上の排便になる場合もあり(個人差があります)、夜間や早朝に突然便意をもよおすこともあります。
腹痛は下腹部、特に左下腹部に起きやすい傾向があります。排便後に一時的に楽になることが多いものの、炎症が活発な時期には腹痛が長く続くこともあります。「下痢と腹痛が2週間以上続いている」場合は、早めの受診を検討してください。
全身症状にも注意が必要です
腸の症状だけでなく、倦怠感・発熱・体重減少・貧血といった全身症状が現れることもあります。これらは慢性的な炎症や出血による栄養不足・貧血が原因と考えられます。また、関節痛や皮膚の症状(結節性紅斑など)が合併することもあり、消化器症状だけで判断しにくいケースもあります。「なんとなく体がだるい」「食欲が落ちた」という変化も見逃さないようにしましょう。
血便・粘血便が出ている/下痢や軟便が2週間以上続いている/腹痛が排便後に繰り返す/体重が急に落ちた・強い倦怠感がある——これらのうち1つでも当てはまる場合は、消化器専門医を受診し大腸カメラ検査を相談してみましょう。
軽症は1日4回未満の排便・少量の出血。中等症は1日4〜6回の排便・明らかな血便・軽度の全身症状。重症は1日6回以上の排便・多量の血便・発熱・頻脈・貧血などを伴う状態とされています。自己判断は難しいため、医療機関での検査が重要です。
潰瘍性大腸炎は、罹患期間が長くなるほど大腸がんの発症リスクが高まる可能性があります。特に全大腸炎型で8〜10年以上経過した場合は定期的な大腸カメラ検査が推奨されています。早期発見・早期治療のために定期検査を欠かさないことが大切です。
診断に大腸カメラが必要な理由と検査の流れ
大腸カメラでしかわからないことがあります
血液検査や便検査でも炎症の指標(CRPや白血球数など)を確認できますが、潰瘍性大腸炎の確定診断には大腸カメラ(大腸内視鏡検査)による粘膜の直接観察と生検(組織の採取)が不可欠です。大腸カメラを行うことで、炎症の範囲・程度・潰瘍の状態を正確に把握でき、治療方針の決定に役立てることができます。
また、潰瘍性大腸炎に似た症状を呈するクローン病・感染性腸炎・虚血性腸炎・大腸がんなどの疾患との鑑別も、大腸カメラと組織検査によって行われます。「血便があるから潰瘍性大腸炎だろう」という自己判断は危険で、内視鏡検査による確認が診断の出発点です。
大腸カメラ検査の流れ(検査当日まで)
大腸カメラ検査は、事前準備から当日の検査まで以下のような流れで行われます。検査前日は消化の良い食事に切り替え、当日の朝から腸の中をきれいにするための下剤(腸管洗浄液)を服用します。腸の中が空になった状態で検査を行うため、残渣があると粘膜が観察しにくくなります。
検査中はカメラを肛門から挿入し、大腸全体の粘膜を観察します。鎮静剤を使用することで、うとうとした状態でほとんど苦痛なく検査を受けられることが期待できます(個人差があります)。検査時間は観察のみであれば15〜30分程度が目安ですが、生検やポリープ切除が加わる場合はその分時間が延びることがあります。
大腸カメラ検査の費用目安(保険診療3割負担)
潰瘍性大腸炎が疑われる場合の大腸カメラは、医師の判断のもと保険診療で行われます。以下は当院での費用の目安です(診察料・採血・薬剤費等が別途2,000〜3,000円程度加算されます)。
| 検査の内容 | 費用の目安(3割負担) |
|---|---|
| 大腸カメラ(観察のみ) | 約7,500円 |
| 大腸カメラ(鎮静剤あり) | 約8,000円 |
| 大腸カメラ(生検あり) | 約10,000円 |
| 大腸カメラ(ポリープ切除1カ所) | 約20,000円 |
潰瘍性大腸炎の診断目的の検査では生検(組織採取)を行うことが多いため、目安として3割負担で約10,000円前後(診察料等別途)を想定しておくと良いでしょう。なお費用は症状・処置内容によって変わりますので、詳細は受診時にご確認ください。
⚠️ 鎮静剤使用後の当日の運転について
鎮静剤を使用した場合、検査後は車・バイク・自転車の運転ができません。公共交通機関またはご家族・知人の送迎での来院をお願いしています。
潰瘍性大腸炎の治療と日常生活での付き合い方
治療の基本的な方向性
潰瘍性大腸炎の治療は、炎症を抑えて寛解を導き(寛解導入療法)、その状態を長く維持すること(寛解維持療法)を目標に行われます。主な治療薬として5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤がよく用いられ、炎症を抑えることが期待できます。症状が強い場合はステロイド薬、さらに重症例では免疫調節薬や生物学的製剤が検討されることもあります。治療方針は病変の範囲・重症度・病状の経過によって異なり、消化器専門医との相談のうえで決定されます(個人差があります)。
「症状が落ち着いたから薬をやめた」という自己判断は再燃のリスクを高めるため、自己判断での服薬中断は避けることが重要です。寛解期も処方どおりに薬を継続し、定期的な受診を続けることが長期管理の鍵となります。
食事・生活習慣で意識したいポイント
潰瘍性大腸炎に対する「絶対に避けるべき食品」が確立されているわけではありませんが、活動期(再燃期)には消化に負担の少ない食事が勧められることが多いです。脂質が多い食事・香辛料・アルコールが症状を悪化させる場合があると言われています(個人差があります)。
食事の記録をつけ、自分が症状悪化しやすいものを把握しておくことが生活管理に役立ちます。また、強いストレスが再燃の引き金になることもあるため、睡眠・休養を大切にすることも大切です。担当医と連携しながら、日常の中で無理のない範囲で体調管理を続けていきましょう。
難病医療費助成制度の活用を
潰瘍性大腸炎は国が定める指定難病のため、一定の条件を満たす場合に医療費助成(特定医療費助成制度)を受けられる可能性があります。申請には医師の診断書と都道府県への申請が必要です。長期にわたる治療の経済的負担を軽減できる制度ですので、担当医に相談してみてください。
✅ 早期診断・早期治療のメリット
- 症状の悪化を防ぎやすい
- 大腸がんリスクの早期把握ができる
- 治療の選択肢が広い段階で対応できる
- 難病助成制度の申請が早期に可能になる
⚠️ 放置・自己判断を続けると
- 炎症範囲が広がりやすい
- 重症化・入院が必要になる場合がある
- 大腸がんへ進展するリスクが高まる可能性がある
- 手術が必要となる段階に至ることもある
浜野胃腸科外科医院の大腸カメラ検査へのこだわり
千葉県八千代市で1983年の開院以来、地域の消化器専門クリニックとして内視鏡検査に注力してきた浜野胃腸科外科医院では、潰瘍性大腸炎をはじめとする消化器疾患の早期発見・早期治療に取り組んでいます。2024年の年間内視鏡検査総数は4,497件にのぼり、食道・胃がん23名・大腸がん54名を発見した実績があります。
- 🔬 鎮静剤使用の無痛内視鏡検査——「以前の検査がつらかった」という方も、うとうとしながら検査を受けていただける体制を整えています(個人差があります)
- 👩⚕️ 女性医師在籍——異性の医師への抵抗がある女性患者様も安心して大腸カメラを受けていただける環境です
- 🩺 カスタマイズ腸内洗浄——下剤の種類・服用の場所・飲み方をご要望に合わせて調整できます。「下剤がつらくて検査を避けていた」方もご相談ください
- 📅 胃カメラ・大腸カメラ同日検査対応——通院回数と身体的負担を最小化。日帰りポリープ切除にも対応しています
- 🚉 八千代緑が丘駅徒歩1分・駐車場10台以上完備——八千代市内はもちろん、佐倉市・船橋市・市川市など千葉県各地からもアクセスしやすい立地です
潰瘍性大腸炎に関するよくある質問
📋 この記事のまとめ
- ✅ 潰瘍性大腸炎の初期症状は血便・粘血便・下痢・腹痛が代表的。「痔だろう」と自己判断せず専門医へ相談を
- ✅ 確定診断には大腸カメラ(内視鏡検査)による粘膜観察と生検が不可欠。血液検査だけでは診断できない
- ✅ 長期罹患で大腸がんリスクが高まる可能性があるため、寛解期も定期的な大腸カメラが推奨される
- ✅ 治療は薬物療法が中心。症状が落ち着いても自己判断で服薬を中止しないことが重要
- ✅ 指定難病の医療費助成制度を活用できる可能性がある。担当医に相談してみましょう
血便・下痢・腹痛が続いていませんか?
千葉県八千代市の消化器専門クリニック・浜野胃腸科外科医院では、鎮静剤使用の大腸カメラ検査を行っています。「以前の検査がつらかった」という方もお気軽にご相談ください。24時間WEB予約に対応しています。
著者プロフィール
浜野 徹也(はまの てつや)

現職
浜野胃腸科外科医院 副院長(2015年就任)
東京女子医科大学八千代医療センター 内視鏡科 非常勤講師
東邦大学医療センター佐倉病院 消化器内科 非常勤医師
千葉県がんセンター 消化器内科 非常勤医師
研修・経歴
立川相互病院(初期研修)→東京女子医科大学八千代医療センター(総合救急診療科 → 内視鏡科)
その後、千葉県がんセンターなどで非常勤として消化器内視鏡診療に従事
専門・理念
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本消化器病学会専門医
日本内科学会認定医、
日本胆道学会認定指導医
「胃がん・大腸がんで亡くなる方をゼロにする」をミッションに掲げ、苦痛の少ない質の高い内視鏡検査の普及に努める
活動・社会貢献
20~30代を含む働き盛り世代や女性の大腸がん検診受診率向上にも注力。保育園との提携による検診の受診促進や、鎮静剤を用いた安心できる検査環境を提供
メッセージ
医師として「命を預かる責任」を、経営者としては「スタッフの生活を支える責任」を常に胸に刻み、「筋が通る人であり続ける」ことを信条に、日々成長を目指しています



副院長:浜野 徹也(はまの てつや)よりひとこと
潰瘍性大腸炎は、早い段階で診断し適切に治療を続けることで、日常生活への影響を最小限にできる可能性がある病気です。「血便が続いているけれど怖くて検査を受けていない」「以前の大腸カメラがつらくてもう受けたくない」という声を患者様からよくうかがいます。当院では、患者様の不安や苦痛をできる限り小さくしながら、必要な検査・診断・治療を提供できるよう努めています。気になる症状があれば、まずはお気軽にご相談ください。